検査入院の報告~1週間の検査入院を終えて~

はじめに

この記事では、筆者が実際に精神科の閉鎖病棟に入院して、ADHDASDその他精神疾患の検査をした体験から、検査入院の内容閉鎖病棟の様子を紹介していきます。

検査入院の内容

全体の日程

入院の期間は5月9日~15日の約1週間でした。今回かかった費用は7万3千円ほどです。入院中は検査ばかりということもなく、行動観察というのも特に見られている感じもなく、正直ほとんど暇でした。

  • 1日目:水曜日:9時頃に入院手続き
  • 2日目:木曜日:頭部のMRI検査
  • 3日目:金曜日:親子面談
  • ー 土曜・日曜 ー
  • 6日目:月曜日:心理検査・WAIS-III・AQ
  • 7日目:火曜日:13時頃に退院手続き

1日目

入院時間は、特に指定のない場合ですと9時か10時を目安にという病院が多いですね。午前中の内に入退院受付で入院手続きを済ませて、その日は他に予定が入る訳でもなく、入院後の身支度をして1日が終わりました。

2日目

頭部のMRI検査をしました。MRIの装置に頭だけ突っ込んで「ウォンウォン」とうるさい音を聞いていたら検査が終わってましたね。この検査では、脳内部の形状を見て明らかに異様な部位がないかを確認するみたいです。自分の場合は特に何も言われませんでした

3日目

親子面談をしました。両親のどちらか、もしくは両方に受験者本人の子供の頃の様子を聞くものです。自分の場合は母親でした。あとその際に本人が同伴するかは自由みたいです。私は同伴しませんでした。何だか疲れていたので。親子面談の結果からは「傾向はありそうだけど、典型的な程度ではなさそうですね。」とのことでした。あとこの親子面談は担当医も居合わせるので、今後の参考にもされます。

4日目・5日目

休日は何も検査がなくひたすら暇でした。ただ、そうなるのを予感していた(過去の入院経験が俺に囁いていた)ので、平日の内に担当医に外出許可を申請しておきました。閉鎖病院での外出許可は少々特殊なので、閉鎖病棟の様子の方でまた言及します。

6日目

この日は忙しかったです。3つの検査をしました。まずAQ:Autism Spectrum Quotient(自閉症連続体指数)を始めに受けました。20問くらいの簡単な選択式の検査です。その後にすぐWAIS-Ⅲ(知能検査)を受けました。こちらはご存知の方が多い+説明するのが大変、なので説明は省きます。詳しい内容はまた投稿にする予定でいます。これはまぁ疲れました。そして最後に問診のような形で心理検査と思われる時間が設けられていました。この3つの検査からは、明らかにADHDASDと両方の傾向が出ました。詳しくはまた別の機会に...(この辺りの内容が特に濃い気がする)

7日目

昼食後すぐに退院しました。予定よりも1日早い退院です。どうも私は退院日が迫るといつも待ちきれなくなって担当医におねだりしちゃう癖があるみたいです。まぁ予定を早めたので少し慌ただしい日になりました。あと私は1人で退院手続きをしたのですが、閉鎖病棟の場合、普通は連れの人と一緒にするらしいです。その関係もあって、退院直前に外出をして退院手続きを済まし退院する流れになりました。請求金額は7万3千円ほどでした。

閉鎖病棟の様子

閉鎖病棟の制約

閉鎖病棟内の制約は本当に多いです。普通に入院する感覚でいるとかなり面食らうと思います。スマホの使用は午前と午後に3時間ほどの決まった時間内だけ。外出は基本的になし。食事は閉鎖病棟の患者全員が同じホールに集まって食べる。刃物や危険物になる物は日用品でも没収される。など色々な制約があり、ほとんど健常な状態の自分としては窮屈で仕方なかったです。

病棟の雰囲気

他の病棟より一層静かな感じがしました。あと患者さん同士の繋がりが結構あります。外界と遮断されているのと、入院期間の長い人が多そうなのと、暇を潰せるものがないのと、人と関わる機会を増やすように医者から言われているであろう点と、患者さん同士が話すようになる理由が沢山あるので不思議な感じはしませんでした。ただまぁ私はすぐに退院してしまうので積極的には話しませんでしたが、それでも少し話かけられて応じました。

入院患者の様子

一見すると特に妙な感じのしない人ばかりでした。まぁ入院前からそんな予感はしていたのですが、よほど酷い症状のある人はもう一段階閉鎖的な場所に入るのだと思います。明らかに妙な人はいませんでした。あと女性の方が多く、この点は謎でしたね。そういうものなのでしょうか。全体の雰囲気としては患者同士の繋がりがある分、平和な感じのする場所といった感じでしたね。

外出許可

最後に、検査入院をする人なら利用するとしたら、利用するかもしれない外出許可について触れておきます。基本的に入院してすぐの外出許可は認められないそうなんですが、私の場合は検査入院ということもあって許可が下りました。ですが、それでも時間は2時間が限度で、院外への外出は認められなかったです。院内のコンビニやカフェに行ったりする程度を想定したものみたいですね。これだと普通の病棟なら許可なしで行ける範囲なんですがね。まぁ少しの気分転換にはなりました。基本的に外には出られない覚悟が必要ですね。

さいごに

今回、精神科の医師と話す機会を結構得て、病院に期待して良い事と悪い事があると感じました。それは具体的な困り事が医者に伝わらないと対処の仕様がないという話です。ADHDASDの疑っている人も具体的に自分が何で困っているのか?医者に何をして欲しいのか?を伝えられないと医者も対応に困るそうです。「そういうのを上手く伝えるのが苦手だから、他人に相談できなくて困ってるんだろ!」って話なんですがね...どうやら医者も超能力者ではないようです(当たり前体操)。なので、その辺りも含めて医者に期待し過ぎるとがっかりするかもしれません。まぁこの辺りは医者も突っ込み過ぎると「思想」や「個人」という問題にぶつかるので、マトモな医者ほど能動的には動いてくれないのかもしれませんね。

 

p.s.ポルカで支援してくれた方、本当にありがとうございました。m(_ _)m